公開日: |最終更新日時:
ここでは、業務用空気清浄機のメンテナンスについて詳しく解説します。もとより「業務用空気清浄機のメンテナンスは必要なの?」という疑問をお持ちの方もいるかと思いますので、まずはその必要性から解説し、次いで具体的なメンテナンス方法をご紹介します。業務用空気清浄機を設置している方、設置を予定している方は、ぜひ参考にしてください。
結論から言うと、業務用空気清浄機には定期的なメンテナンスが必要です。その主な理由として、次の3点を理解しておきましょう。
業務用空気清浄機の空気の吸い込み部分には、内部にホコリを溜め込まないためのフィルターが設置してあります。フィルターには、紙フィルターや電子式集塵フィルターなどのタイプがありますが、どちらのタイプであってもフィルターの交換やメンテナンスが必要です。もしメンテナンスを怠ると、徐々に本体の内部に汚れが蓄積していき、空気の吸い込みが悪くなって機能の低下につながってしまいます。
なお、電子式集塵フィルターの場合はメンテナンス不要と言われることもありますが、十分な機能を維持していくためには、定期的にメンテナンスを行ったほうが良いでしょう。
フィルターにホコリや汚れが蓄積して空気の吸い込みが悪くなると、清浄機本体は、必要な量の空気を吸い込むために余分に働いてしまいます。その結果、過剰に電力を使うことになり、本体内部が過熱。この過熱が原因となり、清浄機は故障してしまうことがあります。
空気中には多くのカビの胞子などが存在していますが、それは業務用空気清浄機の本体の中でも例外ではありません。定期的にメンテナンス(掃除)を行わなければ、業務用清浄機内部でカビが繁殖する恐れがあることを理解しておきましょう。
もし本体内部にカビを繁殖させたままスイッチを入れると、結果として、カビを屋内に効率良くばらまいている格好になります。アレルギーのある方などにとっては、その空間にいること自体が健康を損なう原因になることもあるので注意が必要です。
業務用空気清浄機のメンテナンスの必要性を理解したところで、次に、具体的なメンテナンス方法を確認していきます。実際にメンテナンスを行う際には、最低でも次の5点を押さえておきましょう。
これからメンテナンスを行うモチベーションを上げるという意味も込め、まずは本体の外観をきれいにしましょう。柔らかい布に水を含ませ、よく絞ってから丁寧に本体を水拭きしてください。汚れが落ちにくい部分があったら、薄めた中性洗剤を使用して汚れを落としていきます。
次に、集塵フィルター、脱臭フィルター、パネルに蓄積したホコリを取り除いていきます。先端にブラシの付いたノズル等を別途購入し(ホームセンターや100円ショップにあります)、掃除機に装着してホコリを吸引していきましょう。フィルターはメーカーや機種によって構造が異なるため、説明書をよく読んでから取り外しを行ってください。
なお、長期間にわたって清浄機のメンテナンスを行っていない場合、脱臭フィルターの内部でホコリが固まっていることがあります。固まったホコリを掃除機で吸い込むことはできないので、その場合には、脱臭フィルターに軽く衝撃を与えてホコリの塊を砕くのもいいでしょう。ただし、あまり強い衝撃を与えると破損してしまう恐れがあるので要注意です(自己責任でやりましょう)。
給水タンクを引き抜き、フタを外してタンクの内部を掃除します。先端にスポンジの付いた長めのグッズ等を使用し、内部をしっかりと掃除してください。
水垢などをきちんと取り除けない場合には、クエン酸を薄めた水を使ってこすり洗いしてみましょう。それでも落ちない頑固な水垢に対しては、塩素系漂白剤を薄めた水に浸け置きすることも有効です。
また、フタに水垢やカビが付着している場合には、使い古した歯ブラシを再利用して丁寧にブラッシングしましょう。フタの水垢やカビは簡単に落とすことができます。
業務用空気清浄機のメーカーや機種にもよりますが、集塵フィルターや脱臭フィルター、パネル、トレイなどは、水洗い可能な場合があります。もし水洗いができるのならば、上でご紹介した掃除機での掃除に加え、水洗いで更に細かく掃除をしていくようにしましょう。
基本的には、水を流しながら歯ブラシで軽くブラッシングするだけで、フィルターもパネルもトレイも、とてもきれいになります。より美しく仕上げたい場合には、重曹やアルカリ電解水を使って洗ってみても良いでしょう。
水洗いした後、フィルターやトレイの表面に付いた水滴を布で軽く拭き取り、風通しの良い日陰でしっかりと乾燥させてから本体へ戻しましょう。
給水タンクやトレイなどを取り外すと、本体内部にはホコリが蓄積していることがあります。このホコリも機能低下を招く一因になることがあるため、乾いた布などで丁寧に取り除きましょう。カビがあった場合には、エタノールを布に吹き付けてからカビを拭き取ります。水垢があった場合には、クエン酸水を布に吹き付けてから水垢を取り除きましょう。
業務用空気清浄機のメンテナンスの必要性、および具体的なメンテナンス方法を確認しました。
業務用清浄器のタイプにもよりますが、いざメンテナンスを思い立っても、簡単にはできないことがあります。もし自分でメンテナンスをすることが難しいと感じたら、その業務用清浄機のメーカーにメンテナンスに関して問い合わせてみましょう。
もとより、業務用空気清浄機を導入する場合には、事前にそのメンテナンス方法をメーカーに確認しておくことが大切です。